リニア中央新幹線の品川と名古屋の間の工事では、東京と神奈川、愛知で「大深度地下」と呼ばれる地表から40メートル以上の深さの地下にトンネルが掘り進められる予定で、JR東海は2023年3月から調査を主な目的とした掘削を行ってきました。
調査の掘削を終えた川崎市の「東百合丘工区」では、周辺に影響が出なかったとして、ことし9月にも本格的な掘削を始めるということで、それを前に現場が報道陣に公開されました。
公開されたのは、地表からおよそ80メートルの深さの場所で、調査で掘削された長さ133メートルの空間の壁にはコンクリート片が組み合わされ、トンネルの壁ができていました。
また、空間の先端には、直径14メートルの「シールドマシン」と呼ばれる掘削機が設置されていて、JR東海によりますと、本格的な掘削が始まると一日当たり平均でおよそ10メートル掘り進める計画だということです。
JR東海の小野口博之所長は「今後も地元の皆様の理解を得られるような取り組みを進めながら、安全に工事を進めたい」と話していました。
リニア中央新幹線をめぐっては、静岡県が別の工法のトンネル工事によって、河川の水量が減ることや生態系への悪影響が懸念されるなどとして県内での着工を認めておらず、開業時期のめどが立たない状況が続いています。
リニア新幹線 大深度地下トンネルの工事公開 本格的な掘削へ
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